十二季家 歓
Filed in 未分類, 2009 年 11 月 25 日, 1:34 PMこのコラムの前々回、吉そばさんの項で触れさせて頂いた壁画のお話ですが、”一利木”さんの漆喰壁に狸の絵や文字を描いて以後、街のあちこちで壁や外壁、襖や木板に絵や文字を書きなぐったお店が続々と出現した。ということを書かせて頂きましたが、その後約15年に渡って私もほんとうに多くの場所に諸々の絵や書を描かせて頂きました。
まず、この作業は肉体労働です。それはその殆どが、内装工事の範疇として存在していて、でも工事が全てに近い形で終わった状態からようやく始まり、オープニングレセプションには絵の具の類いが乾ききっていなければならないというスケジュールです。従って綿密な下書きを完成させるという方法では到底時間内に終わらせるのは至難の業。あらかじめテーマらしきもののなかから、描くものとレイアウトを頭のなかでしっかりと描き、本番では割り付けだけのいわば下書きなしのぶっつけ本番の形が最も適しています。いままでそんな形ですすめてきましたが、なんといっても苦手なのは、被描面が高い場所にあって、脚立や梯子あるいは足場にのって描く時は通常の集中力の半分は、身の安全確保にとられてしまい、時間も予定よりは随分とかかります。それでもほんとうに多くのお仕事にかかわらせて頂きました。そのなかで、この鰈の絵は塗装壁いっぱいにアクリル絵の具、水性と油性のペンキを使ってのびのびと描かせてもらいました。というより、梯子や脚立を使用しないシチュエーションだったので心から楽しめた壁画の一つになりました。
SHOW CASE6
Filed in 未分類, 2009 年 11 月 17 日, 2:41 PM2008年の私達が差し出した暑中はがきです。
その年の夏が近づいてきたある日、アトリエのベランダにある小さな鉢にどこからともなく飛んできた雑草の種子が芽をのばし、葉まで立派につけだしました。
暑い日差しの中、健気にすこしづつ大きくなってきているその姿をスケッチして、モダンなラインでグラフィックパターンに落とし込みました。
このパターンもGARALIA.JPにアップロードしています。パスデータなので、色変換や拡大・縮小、レイアウト変更も自在です。
吉そば
Filed in 未分類, 2009 年 11 月 13 日, 2:10 PM今から約30年以上前、大阪法善寺で、大関酒造直営店の”凡蔵(ぼんくら)”という居酒屋のグラフィックを担当させて頂いた事があります。ロゴの筆文字の他に障子に狸の絵をいっぱいに描いた事がありました。
思い返せばそれが後に壁やふすま、外壁にまで直接絵や文字を描くブームの先駆けになろうとはそのときは欠片も思いませんでした。
それから10数年後、大阪ミナミで”一利木(いちりき)”というモダンな居酒屋のグラフィックの仕事を担当させて頂いたとき、インテリアデザインをされていた(株)アクトの繁田英紀氏から、おもいもかけないプランを聞かされました。”もう、随分前になるけど、凡蔵で狸の絵や文字を筆で障子に書きなぐっていたでしょう。あの感覚をこの漆喰壁に再現してくれないだろうか。””えっ!?”という私の表情を見てさらに”インテリア誌で当時見ていたんだよ。ここをモダンな赤提灯にしたいんだ。”自分も忘れていた頃の仕事を覚えていてくれたことに感激をすると同時に、障子ではなく失敗の許されない漆喰壁に下書きなしの一発書きにプレッシャーまみれになった。勿論、当日は描く前に3時間程時間を頂いて、酩酊した狸となって、真っ白な壁に向かって行きました(笑)。その後は雨後の筍のように、街のあらゆる所で壁に絵や文字を描いたお店が出没し始め、あっという間にひとつのスタイルとなった事は皆様もご存知のことでしょう。
2006年7月。久しぶりに東京五反田の立食い蕎麦”吉そば”の壁に蕎麦の花の絵と旬の句の文字を描かせていただきました。インテリアデザインは前出の”一利木”と同じ繁田英紀氏です。
実は、その2年前にこの”吉そば”のロゴをリニューアルさせていただきました。その当時この”吉そば”は東京都内に7店舗でしたが、今や13店舗に増え続けています。
先日、経営母体である(株)ノアの佐山社長から”ほんとに美味しさが伝わってくるロゴだね。と皆様からお声をいただきますよ”と電話をいただきました。
僕らって作品を褒めて頂くと、ほんとにパワーを貰えますよね。